エコカー減税の反動、
クーデターの影響などもあり、
2.3年前と比較して、元気がないタイの自動車を始めとする製造業。
しかしながら、長期的に見た場合、ASEANのハブ、裾野産業が整う、
輸出基地としてのタイの優位性は変わらず、世界最王手企業もタイを重要拠点と位置づけ、投資を続けています。
そんな中、昨今ビックニュースが入ってきています。
これまでタイではほぼ無名に等しかった
ドイツのフォルクスワーゲンがタイに新工場建設を決めたということです。
投資額は10億ユーロ。
2019年までに10万台以上を生産という条件の
タイ政府の後押しする第2エコカープロジェクトへ参加となることから、
今後急ピッチで計画が進んで行くものと思われます。
タイを始め、アセアン諸国では自動車で言えば、
圧倒的に日本車の天下でした。
米系ではGM、フォードもタイで現地生産していますが、
タイ国内マーケットでは日本勢に押されてシェアをあまりとれていない状態。
欧州に限っていると現地生産すらしていない状態。
(一部BMWは行っていますが、狙うマーケットが違うため。)
それがここに来て、
世界第2位の自動車生産数を誇るフォルクスワーゲンがタイに出てくるということで、今後ますます自動車生産基地としての地位が高まることでしょう。
上記、Thai AutoBook Research の資料ですが、
すごい計画となっております。
さて、気になるVWの進出先ですが、
これはまだ明らかにされていませんが、
自動車産業の集積するパタヤからも程近い、
東部工業団地になる可能性も高いとおもっており、
そうなるとまたパタヤ、シラチャ地域にとっても非常に明るいお話になります。
仮に別の場所に建設となった場合も、
既存の自動車関連サプライヤーの工場拡張や、
新規でVW向けの部品メーカーなどの進出も見込め、
再度同地域で進出ブームが起こることも期待できます。
自動車産業の裾野は広く、
数々の欧州系部品メーカーの進出にも期待したいです。
以下、参考までに9月2日の日経新聞の記事です。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM02H07_S4A900C1EAF000/
【フランクフルト=加藤貴行】欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン(VW)がタイに初の完成車工場を建設する見通しになった。独紙フランクフルター・アルゲマイネが1日、タイ当局の話として報じた。トヨタ自動車と世界販売台数の首位を争うVWは東南アジア市場で大きく出遅れていた。日本車の牙城である東南ア市場への本格進出で追い上げを狙う。
VWはバンコク近くの港湾部に新工場を建設し、タイ投資委員会(BOI)が求める条件に沿って、2019年までに年産能力10万台以上の規模で立ち上げるという。VWは今春にBOIに投資計画を提出しており、BOIが承認し来週前半にも発表するという。
VWのアジア販売は中国に偏っており直近1~6月期ではグループの世界販売台数の36%を中国が占めていた。日本車が強い東南アで存在感を高める一歩としてタイに拠点を構え、東南ア向け輸出も含めアジア域内でのバランスを取る。
引用終わり
そんな明るいお話もありながら、
今後ますますシラチャ、パタヤ地域が盛り上がっていくこと、
期待しています。
リゾートプラス、こういった一大生産基地を支えるベッドタウンとしての機能もますます注目されていくと思われます。
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