このところ訳あって200万バーツ前後の一戸建て中古物件を研究しています。
コンドミニアムのマーケットも将来的に競争が激化していきますし、出口戦略が取りずらい部分もありますので、タイ人ローカルマーケットを見た場合に、つぶしがききやすいと思っているからです。
中古の戸建てを色々と探している中で、非常に面白い? ことがありましたので、シェアしたいと思います。
開発されている方で、土地の購入などに関わっておられる方はもしかしたらご経験があるかもしれませんね。
先日、ネット上の個人売買サイトで、うちの嫁が魅力的な物件を見つけました。
約240平米の土地付き、平屋130平米余りの家だったので、僕たちが探しているスペックにぴったり。
値段を見ると100万バーツと、このチョンブリエリアの中でも激安の物件でしたので、早速オーナーにコンタクトし、その日の内に物件を見に行ったのです。
大通りから約2キロありますが、コンビニやローカルマーケットまで300メートル程度とタイの人にとってみるとなんら問題のない立地で、家自体も築7−8年経っていましたが、それほど古さを感じさせませんし、リノベーションすることで、十分価値を上げられる物件だと感じました。
ただ一つ欠点をあげるとすると、ムーバーンと呼ばれる集合住宅でありながら、ゲートがなく、セキュリティが常駐している訳ではないので、安全面がどうかという点、そして周りの住居は非常に下町の生活感に満ち満ちた雰囲気でしたので、ここに綺麗にリノベーションした家を用意した場合、周りとのギャップが大きく、容易に販売ができるのかどうか、そういった銭勘定が浮かんできたのです。
典型的な地方のローカル集合住宅の雰囲気です。
しかしながら、それにしても価格が安いので、うちの嫁はかなり乗り気になっていて、色々とヒアリングを続けていたのですが、その時、案内してくれたオーナーの代理から、信じられない言葉が発せられたのです。
「ここの土地のオーナーは地元のお寺で、ここの住人は皆、お寺から土地を借りて家を建てているんです。毎年、XXXXバーツを借地料として払っています。」
(余りにも安いのですが、あえて金額は伏せさせていただきます。)
「え? ここ借地なんですか?」
そういって少し驚いたあと、嫌な予感がして、さらに質問を続けました。
「ここの土地 チャノート(土地の権利書)はあるんですか?」
オーナー代理曰く、
「多分、ないと思います。」
嫁と僕、
「……………….。」
土地の権利書がない、一応お寺の土地と言われている場所に建つ家(上物)の売買。
もちろん登記はできないので、現オーナーとの個人的な売買契約になり、仮に購入したとして、それ以降は第三者に転売もできる訳もなく、いつどこでどうルールが変わって、空け渡さなくてはならなくなるかわからない案件。
いわく付きの案件だった訳です。
そのあと一気にテンションが下がって、その場を取り繕って、現場をあとにしたのはいうまでもないのですが、万が一と思って、オーナーに電話して確認してみると、やはり、チャノートがないということでした。
帰り際、嫁と二人でこう話していました。
「今度からは問い合わせる時に、チャノートはあるかどうか?確認しないといけないね。」
冗談のような話ですが、土地のタイトルについてのトラブルは一般的にもよくあるお話ですし、コンドミニアムにおいても、特に中古物件を購入する場合は、銀行の抵当に入っていることもあり、権利に関係する事項はしっかりと確認することが重要です。
また一つ良い勉強をさせていただきました!
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