シラチャ日本人学校で息子が育ててもらったこと。

シラチャの暮らし

シラチャ日本人学校で息子が育ててもらったこと。

私が東部地域に異動してきてシラチャと関わり始めてからしばらくして、シラチャ日本人学校が開校しました。当時はまだ子供も生まれておらず、まさか自分の息子がお世話になることなんて夢にも思わなかったのが正直な感想です。

タイのローカル校という選択肢もありました。タイ語と英語を自然に身につけられる環境は、タイで生きていく息子にとって魅力的に映りました。

でも最終的に日本人学校を選んだのには、理由がありました。日本語は、後から身につけるのが最も難しい言語だということ。そして、妻が「日本語でしっかり教育を受けさせたい」という強い意思を持っていたこと。この二つが決め手でした。


1年生から通い始めて、気づいたこと。

息子が入学した1年目は、コロナの影響で半分以上がオンライン授業でした。入学式も行えず、画面越しの学校生活という、なんとも不思議なスタートでした。

それでも、シラチャ日本人学校の特徴はすぐに伝わってきました。

少人数。アットホーム。先生との距離が近い。そして、子どもたちがとても優しい。大きな学校では埋もれてしまうような子も、ここでは一人一人がちゃんと見えます。先生の目が行き届いて、手厚いサポートが自然とある。それは少人数校ならではの、大きな財産だと思っています。


出会いと別れを、繰り返す場所。

ただ、駐在員の御子息が中心の学校ならではの現実もあります。

先生は2〜3年で入れ替わります。仲良くなった友達も、2〜3年で帰国していきます。タイの邦人駐在員の多くは3〜5年ほどで任期を終えるため、子どもたちも親の任期が終わると一緒に帰国することになります。

また、中学高校受験という大切なイベントを控えて、兄弟がそのタイミングに差し掛かると、小6や中2に上がるタイミングなどでご家族だけ本帰国というケースも多々見受けられました。

息子はこれまで、何度もその別れを経験してきました。仲良くなった友達が突然いなくなる。慕っていた先生が転任する。そのたびに、寂しそうな顔をしていました。

親としては「仲の良い友達と何年もずっと一緒にいる」という経験が少なくなることへの、心の負担が気になることもあります。「どうせまた別れるから」と距離を置くようになってしまわないか、と。

でも今、息子を見ていて気づくことがあります。


「察する力」が育まれていた。

新しく来た子が心細そうにしているとき、息子はさりげなく声をかけられるようになりました。押しつけがましくなく、自然に。「あ、あの子、不安そうだな」と察して、スッと隣に行く。

きっとそれは、自分が何度も「新しい環境」に飛び込んできた経験があるからだと思います。出会いと別れを繰り返してきたからこそ、育まれた感覚なのだと。

またこの環境が、家族の結びつきを深めてくれるという面もあります。慣れない海外生活の中で、家族が自然と支え合う場面が増えます。

市場でタイ語の値段交渉に挑戦したり、ご近所のタイ人と仲良くなって一緒に食事をしたり、果物を分けてもらったり。そういった日常の出来事を一緒に乗り越えることで、子どもは「家族の一員として役割を持つこと」を自然に学んでいきます。


息子が「日本で暮らしたい」と言った理由。

そしてもう一つ、日本人学校ならではの出来事がありました。

帰国した友達が、日本での生活を楽しそうに話してくれる。SNSで繋がりながら、日本の様子が伝わってくる。そのうちに息子が言いました。

「日本で暮らしてみたい。」

最初は驚きました。でも考えてみると、自然なことでした。大切な友達が暮らす場所を、自分も体験してみたい。シラチャ日本人学校での出会いが、息子に「日本」という場所をリアルに引き寄せたのだと思います。

これが、2027年からの日本・タイ二拠点生活を決めた、一番の理由でもあります。


シラチャで子育てをするあなたへ。

学校選びに正解はありません。インターを選ぶご家族も、ローカル校を選ぶご家族も、それぞれの理由があります。

ただ、シラチャ日本人学校で息子が過ごしてきた時間は、間違いなく彼の人格の土台になっています。少人数の温かい環境、繰り返す出会いと別れ、そこから育まれた「人を察する力」と「家族で生きる力」。

別れがあるからこそ、一緒にいる時間が輝く。今この瞬間を大切にしようと思えるのも、こういう経験があるからこそだと感じています。

学校選びに正解はありません。インターを選ぶご家族も、ローカル校を選ぶご家族も、それぞれの理由があります。

ただ、シラチャ日本人学校で息子が過ごしてきた時間は、間違いなく彼の人格の土台になっています。少人数の温かい環境、繰り返す出会いと別れ、そこから育まれた「人を察する力」と「家族で生きる力」。

どの学校を選ぶかより、その環境でどう育つか。それを一番近くで見守れるのが、親の役割なのかもしれません。

そしてもう一つ、伝えたいことがあります。

シラチャは、安心して子育てができる街です。

安心安全の住まいを提供してくれる会社が数多くあり、日本食レストランも揃っていて、日常の買い物に不便はありません。病院も、日本語や英語で対応してくれるクリニックがあります。インターナショナルスクールから日本人学校、ローカル校まで、教育の選択肢も豊富です。治安も比較的安定していて、子どもが外で遊べる環境があります。
(ゲートコミュニティもしっかりとしています。)

もちろん、タイならではの戸惑いも最初はあるでしょう。言葉の壁、文化の違い、慣れない生活環境。「本当に大丈夫かな」と不安になることも、当然あると思います。

でも、シラチャには長く住み続けている日本人が多く、困ったときに声をかけ合えるコミュニティがあります。街自体が、外国人家族を受け入れることに慣れています。来て最初の数ヶ月さえ乗り越えれば、「ここで子育てして良かった」と感じる瞬間が、きっと来るとおもいます。

私自身、息子をシラチャで育てながら、そう感じてきました。

学校のこと、子育てのこと、生活のこと、住まいのこと、不安に感じていること——どんな些細なことでも、気軽にお声がけ下さい。シラチャで子育てをしてきた一人の親として、お話させて頂ければと思います。


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