前回はとにかく最短で日常業務をタイ語で行うために私がオススメする方法を紹介しました。
私の先輩からも「実体験に基づいた意見で大変参考になった!」とコメントを頂き、とてもうれしく思っています。
日常的に繰り返し使っている言葉は以外にも少なく、毎日使っているため、覚えてしまえば、あとは繰り返すだけというシンプルなものです。
前回の記事をまだ読まれていない方は、こちらの記事から読んで頂ければ幸いです。
一般的な書籍や単語帳などでは、レストランや買い物での会話、身の回りのモノの名詞など、その人にとって不必要な情報も多いですから、学習者その人お一人にフォーカスする形で、「その人の日常語」まで絞り込んで覚えてしまうことがポイントでした。
今回は現実的なお話として、 実践的に使える道具としての「外国語」を習得するためのコツを、私の経験からシェアしたいと思います。
前回とかぶる部分もありますが、タイ語知識ゼロの新駐在員が最短でタイ語で業務を行うところまでサポートできたのは、このような実体験があったからでもあります。
◯金本はどうやってタイ語を習得したのか?
私は語学学校に通って、タイ語を学んだ経験はありません。
タイで生活する中で、現場でその都度必要とされる語彙を増やしながら、対応できる範囲を拡大してきました。
タイに来はじめた当初は学生でしたし、時間はいくらでもありました。
基本的に1人旅で、都会ではなく、地方を訪れることに意欲を燃やしていましたので、自ずと外国人慣れしていないタイ人の方々と接することが多かったと思います。
日本語を使うことは滅多になく、日本人とも殆ど会わない、そんな生活を東南アジアに渡って過ごしていました。
サバイバル出来る程度の英語は喋ることができたので、英語が分かる学生を中心に、まずは軽く英語で会話をしながら、簡単なタイ語を教えてもらったのが全てのはじまりです。
1人旅をしていたので、人から聞かれる質問は必ずと言っていいほど、
「何故、あなたは1人で旅をしているんですか?」と聞かれました。
「1人が好きだから。」
とか
「人に遠慮せずに好きなところにいけるから。」
とか当たり障りない返答をしていましたが、
本当は、
「友達がいなかった。」というのは冗談で、
「1人旅しているとこんな感じでいろんな人から気にかけてもらえ、受身的な出会いと、会話するチャンスが増えるから。」ということだったのです。
極度の人見知りだった当時は、人に話しかけることがとてもハードルが高かったのです。(笑)
これは本当にそのとおりで、何故こんな田舎に日本人の若者が1人でブラブラとしているんだろうと、興味をもたれてかどうかは分かりませんが、行く先々で実に多くの方々から声をかけられました。
こんなところから、100%ローカルな世界に浸かり、そこでの会話を通じて日常使いの基礎会話を身につけていったのです。
◯私が気付いたたったひとつのこと
あなたが突然そんなローカルな世界に放り込まれたら、一体どうなるでしょうか?
少し想像してみて下さい。
とにもかくにも質問攻めです。(笑)
英語が分かる人とならば、まだなんとか会話になりますが、タイ語しかわからない方とは、挨拶程度の会話しか交わせない。
せめて、相手が何のことについて話をしているのかさえわかればちょっとした英語の単語や覚えたてのタイ語の単語、またはボディランゲージで伝えることも出来るのに、、、、。
そんなことを何度目かの出会いで気づき、ふとアイデアが浮かんで来たのです。
「それだったら、自分からみんなに質問をすればいいんじゃないか?」
「質問をすれば、その答えが返ってくるはずだ。明後日の方向の想定外の話題に振れる可能性は少ないだろう。」
そんな仮設を立てて、その後からはなるべく自分から質問をぶつけるようにしました。
結果は、言うまでもありません。
会話がスムーズに進むようになりました。
質問をするためには、まず、質問内容を考えなければならないですし、そのためには語彙も文法も必要です。
だから準備はちょっと大変なのですが、毎回同じような質問をするので、段々とパターン化されてきて、頭にすんなりと入ってくるようになります。
また、予め相手の返答内容が予想出来るため、そういったことも踏まえた上で、出てきそうな語彙を予め準備しておくことで、会話を膨らますことも可能となります。
何より自分がみんなに聞きたいことですから、モチベーションも上がりますし、だんだんと覚えるスピードも早くなっていきます。
このことに気づいてから、「日タイ辞典」を肌身離さず持ち歩いて、
「今日はこんな話を振ってみよう。」などと四六時中考えたりしていました。
タイ語力が急激に伸び始めたのは、この「質問をすること」に気づいてからだったと、当時から10年以上経った今、しみじみと感じています。
チョンブリのとあるマーケットにて。
ローカルマーケットは生活感溢れ、生きた言葉を学ぶにも良い環境です。
◯まとめ
これまであまり考えたことがなかったのですが、私がどうやってタイ語を習得してきたのかについて振り返ってみることで、自分自身でも新たな発見がありました。
「若者の1人旅で周りの興味を引いた」→「アウトプットする機会を最大化すること」
「質問攻めに遭い、返答に困った」→「質問者になることで、会話をコントロールする立場に立つこと」
これらは私の経験則から偶然生まれたものでしたが、外国語習得に於いて、この2点は非常に重要だと改めて感じています。
この2点をどのように創り出すか?
理想の学び空間を創り出せるかどうかで、あなたの努力の結果も大きく変わってきます。これだけSNSやネット環境が整った状況であれば、ちょっとした工夫で創り出すことが出来るはずです。
是非そういった環境創りにも気を配って語学学習に励んでみて下さいませ。
かくいう私もかれこれ数年、新しい分野の学習をタイ語で行っていないため、語彙力、表現力は数年前のままストップしています。
今回こうしてタイ語の身につけ方について改めて考えてみたことで、自身のタイ語も、今の生活環境、興味関心にあわせてアップデートしていこうという気持ちが生まれてきました。
まだまだタイについての興味関心は薄れてませんし、たくさんの質問が湧いてきます。(笑)
これからもタイ語学習についてや、タイ人との関わり合いの中での気づきなどあれば、シェアできたらと思います。
引き続きどうぞ宜しくお願いします。
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是非、この新年始まったばかりであり、お引越しという
「新しいことを始める絶好のタイミング」ではじめてみては如何でしょうか?
詳しくは下記の記事をお読み下さい。
語学学校の先生からのサポートもありますが、
20年以上、タイ人社会で揉まれてきた、私からの手厚いサポートも今ならついてきます。
お役立てくださいませ!
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