好景気が続き、行動成長を続けているタイ。
1%をきる失業率の中、建設現場、工場、レストラン等では人材不足が深刻化しているタイの労働市場なのです。
この手のニュースはよくあるのですが、ちょっと思うことがあり、記事にあげてみました。
パタヤの英字メディア、『Pattaya Today』の記事からの紹介です。
先日、ジョムティアンのイミグレで59人の外国人違法労働者を保護という内容の記事。
この記事をみて、色々と思うことがあったので、ちょっと思うところを書いて見ました。
国籍は明らかにされていませんでしたが、おそらくミャンマー、カンボジア、ラオス、この3カ国の人で間違いないと思います。
皆さんパタヤの建設現場で働いていたところを検挙されたわけですが、現在こうして外国人労働者がタイ人に変わって3K労働「きつい、きたない、きけん」
に充実するケースが増えてきています。
3Kというよりは「給料やすい、休日少ない、かっこ悪い」などなど、5K、6Kということも出来るかもしれません。
とにかく、最近いたるところで外国人労働者を見かけることが多くなりました。
これは先ほど述べたタイの経済発展に伴う、人材不足という面も現しているのでしょうが、タイ人の意識の変化というものにも影響を受けた現象だと思っています。
この所特に思うのは、タイ人の労働意欲が下がっているという事。
もともと豊かな国だけに、少々の働きで生活ができてしまっていた所に、仕事が有り余るようになり、お金も稼ぎやすくなった現在、以前のハングリーさが失われてきているような感覚がするのです。
特にこれら3Kにおいては顕著で、彼らは3K仕事を嫌い、ほか手っ取り早い、売り子だとか、簡単な事務職などを希望し、残業などもせず、お手軽にお金を稼いでは消費するといった事を繰り返しています。
仮にこれが本来仕事のできる人間であればよいのですが、もともと学歴もなく、経験もなく、性格的にも難ありといった人たちが、人手不足の為、しょうがないから雇ってもらっているという事を自覚しないで、行なっているというパターンが多い感じがするので、自分としてはちょっと危惧している状態なのです。
逆に真面目にきちんと働く、外国人労働者。
違法とは言え彼らの存在なくしてはタイの産業が成り立たない所まで来てしまっている現状に、当のタイ人(3Kを避け、能力以上の給料をもらってしまっている人たち。)はどう思っているのでしょうか?
彼らは、外国人労働者を見下しますが、いずれ彼らの職を奪う、脅威になるとしか思えない事実に、タイの底辺層の危うさを感じています。
社会が成熟する過程で、こういった労働構造の変化は起きると思いますが、まだまだ時期早々。
これからの第3国の追い上げに備え、もっとハングリーにスキルアップ、将来設計などを行い、労働に対する考え方を養っていってもらいたいものです。
アジアの国で暮らし、働くと、こういった人の労働価値というものに否が応でも気がつかされます。
「日本人だから、これくらいはもらって当然。」
「3Kなんてやらなくてもいい。」
そんな時代はもう終わったと感じています。
世界には流暢な日本語をしゃべり、英語も、ITも、財務も分かる優秀な人材がごまんとおり、日本人の2分の1の給料で雇えてしまえます。
そんな時代で僕達が彼らとどう戦い、共存していくのか?
タイの違法労働者の記事から、最終的にはそんな事を考え、また自分に戒めるのでした。
「自分はこの報酬に相応しい価値を生み出しているのか?」
「この価値は他の人で安く代替されてしまう事はできるのか?」
USPを磨き、自分の価値を高め続ける事、
進化をやめないこと、
それだけが唯一、死ぬまで安泰な方法だと思います。
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